近年、モバイル開発で急速に注目を集めているプログラミング言語が「Kotlin」です。
習得のしやすさとJavaとの高い互換性から、Kotlinを使用した開発への需要が高まっており、それに伴いKotlinエンジニアへの需要も増加しています。
テクノロジーの進歩や市場の変動により、その市場価値は一定ではありませんが、Kotlinエンジニアは高収入と高待遇が期待できます。
そこで本記事では、今注目の職業「Kotlinエンジニア」の年収について深掘りしていきます。
Kotlinエンジニアとは
「Kotlinエンジニア」は、Kotlinを用いたアプリケーション開発を専門に行うエンジニアのことを示します。「Androidアプリエンジニア」または「モバイルアプリ開発者」などと呼ばれることもあります。
モバイルアプリ開発の分野で特に重要な役割を果たしており、Android用のアプリケーションの開発や、実際の運用環境への実装を担当します。
Kotlinエンジニアは、素早く洗練されたアプリケーションを開発するために、業界のトレンドと最新のベストプラクティスを把握し、最新のベストプラクティスを取り入れることが求められます。
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Kotlinエンジニアの仕事内容
Kotlinエンジニアの具体的な業務内容は企業によって異なります。モバイルアプリの開発を行う企業もあれば、Webアプリケーションの開発を行う企業もあります。
ここでは、一般的なKotlinエンジニアの仕事内容を紹介します。
- 設計と開発
- テストとデバッグ
- パフォーマンスの最適化
- メンテナンスとアップデート
それぞれ解説します。
設計と開発
Kotlinエンジニアの仕事は、まずクライアントの要望を理解し、それを具現化するためのプロジェクト設計から始まります。次に、設計に基づいてアプリケーションの開発を行います。
ここでKotlinの強みが発揮され、Androidアプリケーションの開発を効率的に進めることができます。
テストとデバッグ
アプリケーション開発が進行したら、その機能が正常に作動するかを確認するためのテストを行います。
大規模なアプリケーションでは、各部分が適切に連携しているかを確認するためのユニットテストや統合テストが必要となります。
テストを通じて見つかったエラーやバグを修正し、アプリケーションの品質を高めていきます。
パフォーマンスの最適化
アプリケーションの規模が大きくなるにつれて、パフォーマンス最適化の重要性が増します。これには、表示速度の向上、メモリ使用量の削減、データの効率的な保存と読み取りなどが含まれます。
メンテナンスとアップデート
アプリケーションをリリースしたら終わりという訳ではありません。
新機能の追加やセキュリティアップデート、プラットフォームやライブラリの更新対応など、継続的なメンテナンスが必要です。
これにより、アプリケーションを最新の状態に保ち、ユーザーに最高の体験を提供し続けることが可能になります。
Kotlinエンジニアの年収
Kotlinエンジニアの需要が高まっているのに対し、Kotlinエンジニアの数は足りていないのが現状です。その希少性からKotlinエンジニアは高収入になりやすい傾向があります。
今回は、日本と海外のKotlinエンジニアの年収を調査したので、それぞれ紹介していきます。
日本のKotlinエンジニアの年収
会社員の場合
GMOが運営する「コエテコ」によると、Kotlinエンジニアの平均年収は、約562万円とされています。
KotlinエンジニアはAndroidのアプリケーション開発が中心となるため、自身のスキルをアピールするためにも「Android技術者認定試験」は受験しておきたいところですね。
フリーランスの場合
Kotlinエンジニアは、フリーランスになると大幅な年収アップを狙うことができます。フリーランス求人サイト「フリーランススタート」のデータを元に紹介していきます。
2023年5月時点、「Kotlin」で検索をかけてみると4391件の求人情報にヒットしました。
平均単価は【76万円】、最高単価【161万円】となっています。
一方、その他のモバイルアプリ開発で用いられる「Swift」や「Flutter」の単価相場はどうでしょうか。
Kotlinは、SwiftやFlutterに比べても平均単価は高く設定されていることがわかりますね。
実力次第では年収1000万円も十分に目指すことができます。近年のモバイル市場の需要の高まりと共に、Kotlinエンジニアの年収は上がり続
海外のKotlinエンジニアの年収
日本のKotlinエンジニアの年収は分かりましたが、海外のKotlinエンジニアの年収はどうでしょうか?
アメリカの大手求人サイト「ZipRecruiter」で調査したところ、Kotlinエンジニアの平均年収は$142.322(日本円で約19,842万円)と報告されています(2023年1月時点)。
ITの本場アメリカでも、Kotlinエンジニアの年収がかなり高く設定されているようです。
TrelloやUberなど、アメリカを代表する世界的企業でも、Kotlinエンジニアのポジションが用意されていることから、今後もKotlinの需要は安定したものとなるでしょう。
Kotlinエンジニアが年収を上げるには
Kotlinエンジニアの平均年収も高いことは既に触れましたが、技術力の向上や経験の積み重ねを通じて、さらに収入を増やすチャンスがあります。
ここでは、年収を高めるための3つのステップを紹介します。
- 基礎知識を深める
- 最新技術をキャッチアップする
- 実務経験を積む
それぞれ解説します。
基礎知識を深める
Kotlinエンジニアにとって重要な基礎は、Kotlinの構文やJVMの理解、効率的なコードを書く能力です。
また、特にAndroid開発を行う場合、Android固有のUIパターンやユーザーエクスペリエンスの理解が求められます。
これらのコアスキルを強化することで、より高度な問題を解決する能力が身につき、結果として年収を向上させることが可能となります。
最新技術をキャッチアップする
KotlinやAndroidの開発環境は絶えず進化しています。新しいフレームワークやライブラリの情報を常にキャッチアップすることで、自身のスキルを維持し、向上させることができます。
公式ドキュメンテーションは英語で書かれていることが多いため、英語力もあると良いでしょう。
実務経験を積む
最後に、Kotlinを用いた実際のプロジェクトでの開発経験を積むことが、技術力を高めるために欠かせません。現場で得られる経験や知識は、独学では得られない大きな価値があります。
小さなプロジェクトからスタートし、徐々に経験とスキルを積み上げることで、大規模なプロジェクトにも対応できるようになります。
Kotlinエンジニアになるには?
Kotlinエンジニアになるためには、以下のようなアクションが考えられます。
- スクール or 独学で勉強
- 未経験OKの企業に入って実務経験を積む
それぞれ解説します。
スクール or 独学で勉強
専門的な知識を獲得することができるスクールが増えています。さらに、KotlinやAndroid開発についての質の高い書籍も豊富に存在しています。
多くの開発者に利用されているプラットフォームとして「Udemy」があります。
Udemyは、インターネット上で教育コンテンツを提供するプラットフォームです。世界中の専門家が自身の知識や技術をオンラインコースとして作成し、それを一般の人々が購入して学ぶことができます。
▼Kotlinの学習方法について知りたい方はこちら
未経験OKの企業に入って実務経験を積む
数は少ないですが、探してみると未経験でも歓迎の募集もあります。前述でもあるように、現場経験はスキルアップするための1番の近道です。
選考に臨む際は、ある程度の独学による知識や、自分自身で作成したプロジェクトや成果物を持ってアピールすることが推奨されます。
最初はソフトウェアエンジニアになってもOK
全くの未経験からKotlinエンジニアを目指すのは一定の難易度があります。その場合、まずはソフトウェアエンジニアとしてのキャリアをスタートするという方法もあります。
ソフトウェアエンジニアとしての経験を通じて、プログラミング全体の理解、データベースの操作方法、チームでの開発経験などを身につけることができます。
これらの経験と知識は、後にKotlinエンジニアとしてのキャリアを歩むための基盤となります。
最初から「Kotlinエンジニア」に固執するのではなく、「エンジニア」を目指すという視点を持つことで、幅広い視野と多様なスキルを身につけることができます。
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まとめ
いかがだったでしょうか?
今回の記事では「Kotlinエンジニアの年収はいくら?」というテーマを取り上げました。
Kotlinエンジニアの年収は、業種、経験年数、勤務地など多くの要素によって変動しますが、一般的には、プログラミングスキルを持つ職種として高収入が期待できるでしょう。
特に日本でも、Androidアプリ開発を中心にKotlinの需要は高まっており、その結果としてKotlinエンジニアの年収はIT業界全体の平均を上回る傾向にあります。
Kotlinはシンプルで読みやすい文法が特徴で、学ぶのに適していると言われています。未経験者でもKotlinエンジニアになることは可能なので、興味がある方はぜひ挑戦してみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた!