なぜ『Flutterはオワコン』と言われるのか – 知っておくべき6つの理由

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この記事の監修
テルプロ
東京都在住のアプリエンジニア。大学では、ソフトウェア開発の研究に取り組む。長期のエンジニアインターンシップを経て、実務スキルを磨き、現在はフリーランスエンジニアとしても活動中。メインはモバイルアプリ開発。IT関連の記事監修も行い、技術の共有と普及に貢献している。監修実績(レバテックフリーランス / CARRER BIBLE 他)

近年、アプリケーション開発において注目を集めていたFlutter。しかし、中には『Flutter オワコン』との声も上がっています。

Flutterを利用したアプリ開発に興味を持っている人にとっては、注目度が高まっている一方で、なぜ「オワコン」と言われているのか気になることでしょう。

本記事では、Flutterがオワコンとされる6つの理由から、Flutterに向いている/向いていない人、Flutterエンジニアになるためのプロセスを紹介しています。

それぞれの視点から、Flutterへの興味を一層深めるお手伝いができれば幸いです。

目次

Flutterとは

出典:https://flutter.dev/

Flutterとは、「アプリケーション開発」を助けるものです。Flutterは、一つの基盤で複数のプラットフォーム(iOS, Android)向けのアプリを作成することができます。

一般的には、iOSとAndroidの両方のアプリを一度に開発できるクロスプラットフォーム開発のツールとして知られています。このフレームワークを使用すると、一度のコード記述で両プラットフォームに対応したアプリを構築できます。

また、Flutterはデザインにも優れており、アプリの見た目を自由にカスタマイズできるため、ユーザーエクスペリエンスを向上させることが可能です。

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Flutterがオワコンと言われる6つの理由

Flutterに興味を持っている方にとって、このフレームワークの選択は将来的なキャリア形成やスキルの向上に影響を与える可能性があります。

以下は、Flutterがオワコンと言われる6つの理由を考察です。

  • Flutterのアップデートの遅れ
  • デバイス対応の課題
  • 企業の採用パターンの変化
  • ライブラリやツールの不足
  • コミュニティの拡充の遅れ
  • 大規模プロジェクトへの適性の疑念

それぞれ解説します。

Flutterのアップデートの遅れ

まず1つ目は、Flutterのアップデートの遅れです。

Flutterのアップデートサイクルが他のフレームワークに比べて遅れることがあり、最新の技術や最適化が他の選択肢に比べて十分に実装されていないとの批判があります。

これが開発者の中でFlutterが革新的でないとの印象を与え、選択を見直す理由となっています。

デバイス対応の課題

2つ目は、デバイス対応の課題です。

Flutterはクロスプラットフォームの利点を活かしている一方で、各プラットフォームの最新機能やデザインガイドラインへの対応において、時折後れを取ることがあります。

例えば「SwiftUI」はiOSに特化しており、iOSアプリケーションの開発においてはFlutterに比べて深い統合と最適化が行われています。

これが企業のアプリ開発において制約となり、Flutterの利用を見送る理由として挙げられます。

企業の採用パターンの変化

3つ目は、企業の採用パターンの変化です。

一部の企業はFlutterを導入する代わりに安定した技術スタックを選択する傾向があり、これがFlutterの人気の鈍化につながっています。

FlutterはiOSとAndroidの双方のアプリを同時に開発できますが、一部の詳細なカスタマイズやプラットフォーム固有の最適化においては、SwiftやKotlinなどのネイティブ言語の知識が重宝されます。

企業は安定性と開発者のスキルセットに合わせて選択を行っており、その結果としてFlutterが採用されないことがあります。

ライブラリやツールの不足

4つ目は、ライブラリやツールの不足です。

Flutterは相対的に新しい技術であるため、他の主要なフレームワークに比べて利用可能なライブラリやツールが限られているとの指摘があります。

これが開発効率や品質に影響を与え、Flutterの採用を検討しない理由となっています。

コミュニティの拡充の遅れ

5つ目は、コミュニティの拡充の遅れです。

Flutterのコミュニティが他のフレームワークに比べて成熟していないとの指摘もあります。事実、iOSやAndroidに特化したコミュニティに比べると盛り上がりに欠けています。

コミュニティの拡充はサポートや情報共有において重要であるため、これがFlutterの魅力を制約している一因となっています。

大規模プロジェクトへの適性の疑念

6つ目は、大規模プロジェクトへの適性の疑念です。

Flutterは小規模なプロジェクトにおいては素晴らしい成果を上げていますが、大規模なアプリケーションや複雑なプロジェクトにおいては、他の選択肢に比べて適しているとは言い難いとの見方もあります。

Flutterでは、カメラや位置情報などのデバイス機能を活かした機能を実装する際に、一部の場面で実装が難しくなることがあります。

この点がFlutterが採用されない理由として挙げられています。


これらの理由から、一部の開発者や企業はFlutterがオワコンと見なし、他の選択肢を模索する傾向が見られます。ただし、これらの課題はFlutterが今後改善していく可能性もあり、状況によっては利用が適しているケースも考慮すべきです。

『Flutter オワコン』は現実と理想のギャップを知らないから

『Flutter オワコン』と言われている理由の1つとして、Flutterの現実と理想に大きなギャップが存在しているからということがあります。

それによって思っていたような仕事ができずにショックを受け、離職してしまう可能性があります。このようなギャップを埋めるには、Flutterの正しい仕事内容や年収などの把握することが重要になります。

Flutterエンジニアの具体的な仕事内容

Flutterエンジニアの仕事は、主にFlutterというクロスプラットフォームのUIツールキットを使用して、モバイルアプリやウェブアプリの開発を行います。

これによって一度のコーディングでiOSとAndroidの両方に対応できるアプリを制作します。

また、Flutterエンジニアの業務の内容は、「アプリの企画」「UI/UXデザインの実装」「データの処理」「アプリの機能開発」「テスト&評価」「最新技術の研究や調査」の大きく6つに分類されます。

Flutterエンジニアには多くの業務があり、それぞれの業務で違った知識や技術が必要とされます。

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Flutterエンジニアの年収

転職・就職時の軸として、「年収」を重視する方も多いのではないかと思います。

転職サイト「doda」によると、2022年のFlutterエンジニアの全年代の平均年収は、670.1万円でした。全職種の平均年収が433.1万円だったので、約240万近く差があります。

これらのデータから、一般のITエンジニアと比べてもFlutterエンジニアの年収は高いといえます。

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Flutterはオワコンとする意見

Flutterはあくまでアプリ開発に特化したフレームワークであるため、Flutterエンジニアはアプリ開発の仕事に限定されます。また、他のフレームワークに比べて新たにリリースされたので、まだ導入できていない企業も多いのが現状です。

出典:エンスタマガジン

今後、厄介なのがopenAIの脅威です。2022年11月に公開されたchatGPTはGoogle検索エンジンの代替機能として発揮するポテンシャルがあります。GoogleもAI研究は進めているのでどんな一手を打ってくるかでGoogleの未来は変わるでしょう!2023年は波乱な年かもしれません!

出典:焼き芋のITブログ

Flutter に限らずクロスプラットフォーム開発はネイティブアプリと比較してパフォーマンスが劣る場合があります。3Dゲームや動画編集アプリのようなグラフィックスや画像処理に焦点を当てているアプリに関しては、ネイティブアプリの方が適している場合もあります。

出典:FAworks

Flutterは本当にやめておくべきなのか?

Flutterエンジニアは本当にやめておくべきなのかといえば、そうとも言い切れないでしょう。人には仕事の向き不向きがあります。

Flutterエンジニアに向いている人の特徴4選

Flutterエンジニアに向いている人の特徴を主に4つ紹介していきます。

  1. 論理的思考力がある
  2. コードを書くのが好き
  3. 向上心が強い
  4. 数学が好き

それぞれ解説します。

①論理的思考力がある

まずは論理的思考力がある人です。

FlutterエンジニアにはUI/UXデザインやアプリのロジック構築など、論理的思考が必要とされます。特に、Flutterのコーディングやデバッグの場面では論理的に考える力が役に立つでしょう。

コードを書くのが好き

コードを書くのが好きな人もFlutterエンジニアに向いています。

Flutterではクロスプラットフォームのアプリ開発が可能であり、コードを通じてアプリを構築します。

コーディング作業では、エラーの解決や新しい機能の実装が求められるため、コードを書くのが好きだという人であれば楽しみながら取り組めるでしょう。

③向上心が強い

そして、向上心が強い人です。

Flutterエンジニアが開発するアプリやUIは常に進化しています。新しいプラグインや機能が追加され、アプリケーション開発の手法も変化しています。

向上心が強い人は、これらの変化に対応し、自分のスキルを高めていく姿勢が大切です。

④数学が好き

最後に、数学が好きな人です。

FlutterエンジニアにはUI/UXのデザインやアニメーションなどに数学的な知識が求められます。

数学が好きな人であれば、これらの要素を取り入れたアプリ開発がより楽しくなり、スムーズに取り組むことができるでしょう。

Flutterエンジニアに向いていない人の特徴4選

次に、Flutterエンジニアに向いていない人の特徴を4つ紹介します。

  1. 今流行りの仕事だからと思っている
  2. エンジニアになって楽して稼ぎたいと思っている
  3. 数学が嫌い
  4. 向上心がない

それぞれ解説します。

今流行りの仕事だからと思っている

まずは、今流行っている仕事だからという理由だけでFlutterエンジニアを目指している人です。

現在、Flutterエンジニアも注目の職業の一つで、未経験でも多くの求人が出ていますが、Flutterエンジニアに必要なスキルや業務内容を理解してから挑戦することが重要です。

エンジニアになって楽して稼ぎたいと思っている

次に、楽して稼ぎたいと思っている人です。

Flutterエンジニアも年収が魅力的で、デスクワークが中心のイメージがありますが、実際には様々な作業が求められる一方で、高度な技術や知識が必要です。

楽をして稼ぎたいという期待は現実的ではないかもしれません。

数学が嫌い

そして、数学が嫌いな人です。

FlutterエンジニアにもUI/UXデザインやアニメーションに数学的な知識が必要です。数学が苦手な人にとっては、この分野での作業が苦痛となる可能性があります。

向上心がない

最後に、向上心がない人です。

Flutterエンジニアが扱う技術やフレームワークは日々進化しています。向上心がないと、新しい要素や変化に対応するのが難しくなります。

Flutterエンジニアには常に学び続ける姿勢が求められるため、向上心がない場合は適していないかもしれません。

Flutterの将来性

テクノロジーの発展とともに、モバイルアプリの重要性が増してきています。

企業、教育機関、医療機関など、あらゆる業界でモバイルアプリが活用されており、特にスタートアップでモバイルアプリを活用した事業の創出が行われています。

Stack Overflow」の2022年の開発者調査によれば、Flutterは開発者の中で最も人気のあるクロスプラットフォームフレームワークのトップ2に位置しており、12.56%の開発者が主要な選択肢としています。

しかしながら、その需要に対して供給は追いついないのが現状です。Flutterは比較的新しいフレームワークであり、十分な経験を持つエンジニアが少ないことが背景にあります。

そのため、Flutterエンジニアは今後ますます求められる存在といえます。

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Flutterが活躍する場面

Flutterが実際にどのような場面で活躍しているのか、2つの場面を紹介します。

  • 企業内アプリケーション開発
  • 新商品やサービスのプロモーションアプリの開発

それぞれ解説します。

企業内アプリケーション開発

まずは企業内アプリケーション開発の場面です。

Flutterは、iOSとAndroidの両方に対応するクロスプラットフォームのUIツールキットであり、企業が内部で利用するアプリケーションの開発に適しています。

企業内アプリケーションでは、従業員の業務効率向上や情報共有を促進するためのアプリケーションが必要です。

Flutterを使用することで、一度の開発で複数のプラットフォームに対応できるため、開発コストを抑えながら高品質なアプリケーションを提供することが可能です。

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新商品やサービスのプロモーションアプリの開発

もう1つの場面は新商品やサービスのプロモーションアプリの開発です。

Flutterは美しいUIデザインとスムーズなアニメーションを提供するため、企業が新商品やサービスを効果的にプロモーションする際に活用されます。

顧客に対して直感的で魅力的なアプリケーションを提供することで、商品やサービスの認知度向上や顧客のエンゲージメントを促進することが期待されます。

Flutterの特長を活かして、魅力的なプロモーションアプリを開発することができます。

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Flutterエンジニアになるには

ここまで読んでいただいた方は、Flutterエンジニアという職種に興味を持ち、転職活動などのアクションをしていきたいと考えていると思います。

では、Flutterエンジニアになるためには何をすれば良いのでしょうか?

「IT人材白書2020」によると、多くのIT企業がFlutterエンジニアのようなDX人材の獲得方法として既存人材から確保していると述べられています。

注目すべき点は、DXを推進するIT企業の約40~50%が中途採用によりDX人材を確保していることです。

そのため、Flutterエンジニアになるためには、Udemyなどの講座や書籍を通じて必要なスキルを身につけ、Flutterを採用している企業への転職をおすすめします。

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まとめ

いかがだったでしょうか?

本記事では、Flutterエンジニアの仕事や年収から「オワコン」と言われている理由を紹介し、Flutterエンジニアになるためにどうすればいいのかをご紹介しました。

高精度なクロスプラットフォーム開発ができるフレームワークだからこそ、多くの注目を集めるFlutter。その分、否定的な意見も目につきますが、今後も需要が高まっていくフレームワークだといえます。

Flutterエンジニアになるべきか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた!

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この記事の監修者

テルプロのアバター テルプロ アプリエンジニア

東京都在住のアプリエンジニア。大学では、ソフトウェア開発の研究に取り組む。長期のエンジニアインターンシップを経て、実務スキルを磨き、現在はフリーランスエンジニアとしても活動中。主にモバイルアプリの開発に従事しており、プロジェクトに深く関わっている。IT関連の記事監修も行い、技術の共有と普及に貢献している。

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